2008年 02月 18日
元興寺
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A.C.E. 波多野一級建築士事務所

奈良に行ってきました。

奈良女子大の住環境学科の卒業製作展を見て、奈良町の町並み、そして元興寺を見ました。この元興寺、何と蘇我馬子が開基で起源は飛鳥時代、本堂の極楽堂と僧坊は国宝、ユネスコ世界文化遺産にもなっている非常に由緒正しい・・・・というか日本の寺の原点みたいなお寺なのですが、妖怪の伝説でも有名で、「ガゴゼ」とか「ガゴジ」という鬼?のような妖怪が出るという話が平安時代の文献に載っているそうです。大蔵流狂言の「清水」にも「ガゴゼ」が登場します。非常に奥深いというか、興味深いお寺です。

建築的には、まず本堂の正面の柱間が6間で偶数となっている点が、宗教建築としては非常に珍しいと思われます。通常、正面の真ん中には柱間がくるようにするので、柱間の数は奇数=3間又は5間、7間等になっていることが多いです。そうすると、建物のど真ん中から建物内に入る事が出来ます。神社なんかもそうなっていることが多いですし、ギリシャのパルテノン神殿もそうです。何となく・・・ですが真ん中から入れると、ありがたい感じがしますよね?
柱間が偶数=2間又は4間、6間等だと、ど真ん中には柱が有るので、正面中央から建物内には入れません。又、建物内部の中心に仏像等を据える際に柱が邪魔になって据えられない、というい弊害もあります。(但し、出雲大社などのような、大社造りの神殿では柱そのものを神聖なものとして重要視するため、柱間は偶数となっています)

で、この元興寺本堂の場合、内部に入ると中央の柱は抜き取られていて、仏像が据えられていました。なので外観のスパンの数は偶数、内観では奇数になっています。しかも、凄く太い丸柱が並んでおり、とても骨太な印象の内部空間です。どうして、こういう設計にしたのか?不思議な点が多くありましたが、悠久の平城京のおおらかな雰囲気に支配されている境内では、そんな細かいことはどうでも良いのだよ。と思わせられました。

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by acehatano | 2008-02-18 00:54 | 散歩・旅


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