カテゴリ:わかりやすい家づくり入門( 9 )

2017年 03月 29日
分かりやすい家づくり入門 「ハウスメーカーや工務店と、設計事務所に家づくりを依頼した場合の違いは?」
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家づくりの依頼先は「設計事務所」の他に「ハウスメーカー」「工務店」という選択肢があります。
ご相談に来られる方から度々聞かれるのが「設計事務所に依頼すると何が違うのか?」というご質問です。
今回はそのご質問に対して、当事務所が普段仕事をしていて感じていることを簡単に分かりやすく解説したいと思います。

(1)設計に対する自由度が高いこと
まず、要望と予算をお聞きして、敷地の形状や周辺環境を読み込み、法的な制限などを調べてから設計に入るのですが、その場合様々な手法を用いて最適な案を模索します。完成した姿を思い浮かべながら、工事の方法(作り方)を考えて、素材を選び図面を書いていきます。その中で、様々な手法の選択について制約が少なければ少ないほど、依頼された要望に一致する良い案が作れると考えています。また、周辺環境に合ったプランや素材なども自由に考えて選べることも大切なことです。

ハウスメーカーの特徴は、量産可能な複数のユニットがあらかじめ用意されていて、なるべくそのユニットの組み合わせから外れないようにしつつ顧客の要望に一致するような案を目指すという点にあります。本来、ハウスメーカーの成り立ちが「量産可能な標準的形式の住宅」というものを考えることからスタートしているからです。標準メニュー以外の要望に対しては、オプションで対応していますが、追加費用が高額になりがちです。あらかじめ想定された標準的な敷地や条件などと一致した時はメリットを発揮します。しかし、現実には多くの要望や敷地条件を読み解いてゆくと、ライフスタイルや好みも様々なので、住宅は標準化という手法のみでは個別の要望に十分に対応することは難しいのかもしれません。

工務店については、注文住宅を中心に工事を行っている会社であれば、基本的に自由な設計が可能だと思われます。ただ、自社の中に総合的なデザイン能力のある建築士が在籍している工務店はまだまだ少ないと感じています。理由は様々ですが、基本的に工務店は施工(工事)を主な業務として考えているので、設計という業務はどうしても後回しになるという性質があるからだと思います。これは、組織の構造的な制約になります。



(2)デザイン性、空間性が高いこと
デザインとは何か?という問いに対して私は「デザインとは条件を整理すること」だと思っています。
それは、論理的なものもありますが、感覚的なものも含めて整理するということです。
例として、太陽光を取り入れる為に窓を付ける、という一つの行為を考えてみます。非常に簡単なことに思えますが・・・・

窓の大きさは?
窓の高さは?
窓の形状は?
開閉操作に問題は無いか?
窓の外にどのような風景が見えるのか?
隣家の視線は気にならないか?
カーテンは必要か?
風が上手く通り抜けるか?
枠の形状は?
眩しすぎないか?
暗すぎないか?
朝、昼、夕方、夜のイメージはどうか?
部屋の大きさに対して適当か?
隣接する窓とのバランスは適当か?
外観における窓のバランスは適当か?
綺麗に光りが差し込むか?
空間をより良く見せることが出来るか?

など多くの検討事項があります。それらを一つ一つ整理して、最もバランスが良く空間に合った「窓」を考えることは熟考を要することです。
その他にも、扉や家具、壁、床、天井など全ての部位に対して最適なバランスについて総合的に検討を行い、形状や機能を整理することで少しずつデザイン性が感じられるようになり、豊かな空間が生まれます。もちろん、2次元では無く、3次元のCGや模型を数多く作って検討を行います。

これだけのことを、実際に考え感じながらデザインすることは、多くのエネルギーと能力を必要としますが、気持ちの良い豊かな空間をつくる為には必要な作業だと思っています。
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(3)コストバランスが良いこと
コストパフォーマンスを良くするコツとして、優先順位を整理してお金を掛けるべきポイントを絞る。という考え方があります。
優先順位の低いところは徹底的に無駄を省いてシンプルにつくることにより、トータルのコストを低くおさえるというものです。この手法も実際は非常にバランスが難しく、コストを優先するあまり削ってはいけない部分まで全てカットしてしまい、残念な住宅が出来上がってしまう可能性があります。
それを避けるには、空間の中で最も大切な要素は何か?を理論的にも感覚的にも、しっかり把握しながらコストダウンをしなくてはなりません。削ってはならない部分と、削っても大きな問題にならない部分をケースバイケースでしっかり見分ける力が求められるのです。それも「デザイン=整理すること」の1つだと考えています。

そして、様々な選択肢の中からベストな手法、工法を用いて進めていくためには、上記の(1)「設計に対する自由度が高い」ということも生きてきます。又、コストダウンした後であっても(2)「デザイン性、空間性が高いこと」が感じられるように、空間の中の最も大切な要素を把握しながらまとめます。


よって、最終的には満足度において大きな違いが生じるのではないかと考えています。



A.C.E. 波多野一級建築士事務所




by acehatano | 2017-03-29 12:02 | わかりやすい家づくり入門
2017年 02月 27日
分かりやすい家づくり入門「設計の依頼について」2017
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いざ家を建てようと決断し、気になる設計事務所を見つけたはよいけれど、次にどう行動を起こせばよいのか分からない、と思われてはいないでしょうか?
今回はそんな方に向けて、ご依頼頂く場合の一連の流れを書いてみたいと思います。


まず最初は相談の電話かメールをするところから始まります。内容は「家を建てる予定があるので相談したい。」という程度で構いません。折り返し、ご連絡致します。


もし、ご質問がありましたらご自由に書いて頂ければ、分かる範囲でお答えします。そして出来れば、とりあえず早めにお会いさせて頂いた方が良いかと思っています。メールや電話では、正確な意図が伝わらないこともありますし、建築士(私)がどういう人物なのかも分かりません。会ったから、絶対依頼しなくてはならないということもありませんし、相談にも具体的な作業が発生しない限り費用は必要ありません。まず、依頼先として正しいかどうか相性を見極める為にお越し下さい。


そして、実際に会いに行く日が決まったとして、何を伝えれば良いのでしょうか?難しく考える必要はありません。まず建築士として最初にお聞きしたい最も重要なことは、


(1)好きなものや、生活上の楽しみについて

(2)当事務所設計の住宅で気に入った作品

(3)予算

(4)土地の情報(所在地、面積、形状など分かる範囲で結構です)


以上の4点です。

特に(1)の「好きなものや、生活上の楽しみ」については是非ゆっくりお話をお聞きしたいところです。


例えば・・・

・お気に入りの食器、家具、服、植物など

・趣味の音楽、自転車、アウトドア、料理など

・好きなカフェ、公園、お寺など

・庭を静かに眺めること

・子供と一緒に遊ぶこと

・友人同士で集まること

・ゆっくりお風呂に入ること

・書斎でゆっくり読書すること


など、人それぞれに固有の楽しみがあると思います。沢山考えて頂く必要は無く、一つでも十分です。シンプルであればあるほど良い空間になる気がします。沢山ある場合は、ヒアリングする中で整理致します。お聞きしたお話をヒントにして、ライフスタイルに合った快適な空間を作りたいと思っています。


部屋数や広さ、設備や仕上げについては打合せが進むに従って必要な部分を確認しながら、あなたに合った最も快適かつコストバランスの良い家を考えて設計します。なのでご相談前に、具体的な部屋の大きさやプランについてご自身で考えていかなくても大丈夫です。ですので悩む前に、まずは気軽にご連絡下さい。


我々建築士は日々、住宅のプランニングについて考え研究し、住む人と建物と敷地をぴったりフィットさせるという技術を磨いてます。良いプランは一朝一夕で簡単にできるものではなくて、実はもの凄く時間と労力が伴います。特に機能、構造、設備、デザイン、法規と予算のバランスを考えながら、最も有効なプランをつくるのは大変な作業なのです。


だからこそこの大変な仕事を相性が良く信頼できる建築士に任せる、というのが家づくりにおいて大事な一歩ではないかと思います。


まずはお互いの相性をじっくり見極めた上で、よりよい家づくりを進めていきましょう。


※写真は私の好きな場所の一つで、鴨川の河川敷公園です。


A.C.E. 波多野一級建築士事務所 → http://www.ne.jp/asahi/ace/kyoto/CONTACT.htm



by acehatano | 2017-02-27 17:23 | わかりやすい家づくり入門
2008年 07月 24日
分かりやすい家づくり入門「設計事務所への依頼の仕方」07
まず、最初は相談の電話かメール、手紙を出すところから始まります。内容は、家を建てる予定があるので相談したい。という程度で結構です。折り返し、何らかの反応があるはずです。
もし、聞きたいことがあれば、何でも自由に書いておけば、分かる範囲で答えてくれるはずです。そして、返信があればとりあえず早めに直接会いに行った方が良いです。メールや電話では、正確な意図が伝わらないこともありますし、建築士がどういう人物なのかも分かりません。会ったから、絶対依頼しなくてはならないということもありませんし、相談にも具体的な作業が発生しない限りお金は必要ありません。まず、依頼先として正しいかどうか相性を見極める為に気軽に会いに行きましょう。

会いに行く日が決まったとして、何を伝えれば良いのでしょうか?難しく考える必要はありません。まず建築士として最初にお聞きしたい最も重要なことは。

(1)家族の生活スタイルについて
 ・家族構成
 ・日常での一日の生活リズム(起床から就寝まで)
 ・休日の過ごし方
 ・理想とするライフスタイル
 ・車の有無
 ・ペットの種類、有無

(2)人とのコミュニケーションのスタイル
 ・家族の団らんについて
 ・来客時のもてなし方、スペースについて(友人、親類、近所づきあい)
 ・子供・夫婦のコミュニケーションについて

(3)生活する上での楽しみ
 ・趣味・嗜好
 ・日常生活で楽しいと感じるとき、好きな時間、安らぐ時や場所(風呂、料理、子供と遊んでいる時など)

(4)予算

以上の4点です。良い家を設計する為には、以上についてはゆっくりお話頂きたいところです。極端な話、この4点が分かれば設計出来ます。
部屋数や広さ、設備や仕上げについて必要な部分を確認しながら、あなたに合った最も快適かつコストバランスの良い家を考えて設計します。これが本来の設計事務所の正しい使い方です。我々建築士は長年に渡り、毎日住宅のプランニングについて考え、研究しています。そこで、住む人と建物をぴったりフィットさせるという技術を磨いてます。そして、これは一朝一夕で簡単にできるものではなくて、もの凄く時間と労力が伴います。特に、構造、設備、デザイン、予算、法規のバランスを考えながら、最も有効な一案をつくるのは専門的知識が必要です。良い家のプランは簡単にはつくれません。だからこそ、この大変な部分を信頼できる建築士に任せる、というのが賢い設計事務所の使い方なのです。なので相談前に必ずしも、具体的な部屋の大きさや、プランについて自分で考えていかなくても大丈夫です。それは、説明を受けながら決めて行けば良いのです。

と、言ってもやはり色々具体的に考えたり、最初に指定しておきたいこともあると思います。ですので、家について考える具体的なポイントを書きます。この中で特に気になる部分があれば考えて、伝えて頂ければ結構です。

(A)家全体に対する要望
 ・外観の好みのイメージ
 ・内観の好みのイメージ
 ・家づくりで重視すること(自然素材、断熱、バリアフリーなど)

(B)部屋別の要望
 ・リビング
 ・ダイニング
 ・キッチン
 ・寝室
 ・子供室
 ・浴室
 ・洗面室
 ・トイレ
 ・書斎
 ・家事室
 ・収納
 ・玄関
 ・その他

(C)庭、外構に関する要望
 ・庭の好みのイメージ
 ・ガレージ
 ・門、塀

(D)設備に関する要望
 ・冷房
 ・暖房
 ・台所設備(コンロ、食器洗い機、浄水器、オーブン、冷蔵庫など)
 ・浴室設備(暖房乾燥機、サウナ、ジャグジーなど)
 ・電気設備(テレビアンテナ、オーディオ配線、インターネット配線など)

(E)構造に関する要望
 ・木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、混構造

(F)工期
 ・希望する完成年月日

もし、設計事務所が信頼出来ると感じ、依頼しても良いと感じたらプランの製作を依頼しましょう。ここから先は具体的な作業に入りますので、事務所によっては有料か、設計契約が必要になる場合もあります。
そして、後日第一案が出てきたら、それを元に打ち合わせを行い、徐々に詳細な部分を決めていくことで設計は始まり、竣工に向かって進んでいきます。





バックナンバーリスト

01「家づくりにかかる総費用は?」
02「家を建てる費用」(工事費)
03「家を建てる費用」(設計料)
04「土地選びについて」
05「良い設計事務所とは?」
06「良い工務店とは?」
07「設計事務所への依頼の仕方」




京都の建築設計事務所・波多野一級建築士事務所
A.C.E. 波多野一級建築士事務所

by acehatano | 2008-07-24 09:50 | わかりやすい家づくり入門
2008年 07月 20日
分かりやすい家づくり入門06「良い工務店とは?」
基本チェック項目

1 工務店の体制
2 施工技術の高さ
3 施工知識の豊富さ
4 設計図の理解力
5 連絡と報告の良さ
6 工事現場管理能力
7 積算能力
8 工事費の適正さと安さ
9 アフターケアの良さ
10 施工実績(品質を重視)
11 地元・施主・他の建築士の評判


設計事務所をやっていると良く分かるのですが、工務店のレベルはピンからキリまでの落差が大変大きく、その選択によって家づくりの成功を大きく左右します。自分の仕事に誇りを持っており、たとえ何も言わなくても設計図上で肝心な部分をしっかり確認し、正確な良い仕事をしてくれるところもあれば、何度注意しても設計図に目を通さず、少し目を離すと間違った施工をし、仕様と違う製品を発注したりするような論外なところまで色々です。
又、それぞれ得意としている分野があります。例えば、メーカー住宅や建て売り住宅の施工を得意としている工務店に注文住宅を依頼するのは、仕事のペースや進め方が違うので無理があります。ですので、得意分野や適性を見極めることも大切です。

基本的に設計事務所に依頼して家をつくる場合は、工務店の選定に関してアドバイスが得られます。それを参考にして工務店を選ぶのが、一番良いと思います。設計事務所は数多くの工務店の工事を監理し、色々な職人の仕事を見ています。又、同業者の仲間から工務店についての良い噂も、悪い噂も入ってきます。ですので、建築士は良い工務店を選択する方法について経験上最もよく知っていると思います。

では、我々はどういうところを注意して見ているか?ということについて書きたいと思います。
工務店を選ぶ時に最も重要なのは、やはり確実な施工をし、後々面倒を見てくれるという「信用と信頼」です。これに勝るものはありません。設計・施工レベルの高い家を施工した実績があり、施主や建築士の評判が良いというのも大切です。そして、誰が担当者で工事現場の監督になるのか?ということを確認し、実際に担当者に面接して色々な話をする中で、知識、判断力、人間性を確認します。工事というのは、設計者、現場監督、職人の連携プレイによって上手く進んでいくものですので、それぞれの担当者個人の能力が高くないと、上手く機能しなくなってしまいます。

人間性について、経験則で全てでは無いですが、話が非常に上手い人や自分の仕事をやたらと自慢する人は注意します。こういうタイプを、業界では口で仕事をする人、と言います。仕事は、行動で示すものであって、職人気質で無口でも良いので、しっかり丁寧に仕事をしてくれる人の方が良いのです。

工事金額については、安いことも重要ですが、それよりももっと大切なのは、見積書の内容がしっかりしているか?見落としや、いい加減な数量を入れていないか?という点です。(見積書は、工事契約の前に取るものですので、良い判断の材料になります。)見積書というのは、ただ単に工事の金額が書いてあるだけで無く、どういう工程で、どういう種類の工事をするのか?ということも読み取ることが出来ます。そこで、工事全体を事前に把握する能力や、段取りの良さが分かります。又、見落としが沢山あると、当然金額は安くなりますが、工事の後半になってくると資金繰りが段々苦しくなってくるので、手抜き工事のきっかけにもなります。結果、仕上がりの品質が非常に悪くなり、最初は安いと思っても、後々困ることになります。

安く良い家を手に入れるということは、適切な工事内容で安く施工してもらう。ということであって、何でも良いから安くしてもらえれば良いといのとは違います。この点のバランスの判断とアドバイスが出来るのも、設計事務所を通して家をつくるときの大きなメリットです。




バックナンバーリスト

01「家づくりにかかる総費用は?」
02「家を建てる費用」(工事費)
03「家を建てる費用」(設計料)
04「土地選びについて」
05「良い設計事務所とは?」
06「良い工務店とは?」
07「設計事務所への依頼の仕方」




京都の建築設計事務所・波多野一級建築士事務所
A.C.E. 波多野一級建築士事務所

by acehatano | 2008-07-20 17:05 | わかりやすい家づくり入門
2008年 07月 10日
分かりやすい家づくり入門05「良い設計事務所とは?」
設計事務所を選ぶとき、作風や考え方に共感出来たり、魅力を感じたりすることや、設計者を人として信頼できると思えることは最も大切なポイントですが、今回は、一般的な例として、質の高い設計事務所の条件について書きたいと思います。



設計事務所の仕事


まず、設計事務所の仕事というものを、ものすごく簡単に説明しますと、

(1)クライアントと打合せを行い
 ↓
(2)最善の建築計画(プラン)を作り
 ↓
(3)そのプランを法律に適合させ
 ↓
(4)工事価格が適正かどうかを見極め
 ↓
(5)工事が正しく行われていることをチェックする

という仕事です。又、重要なのは不動産屋や工務店(ゼネコン)と利害関係に無い中立的な立場で、クライアントの利益を守る為に仕事を進めることを基本としていることです。特に(4)と(5)は中立的な立場でないと出来ない部分です。業者と利害関係にあると決定権が少なく、チェックが甘くなります。姉歯事件もこの弊害により起きました。

そして、要求される重要な能力は

(A)設計能力
要求された条件に合い、快適な建物を設計する為の知識、発想力、実現力、美的センス等があること。

(B)建築関係法規の運用能力
建築関係の法律をよく知っている。それによって適法かつ、より自由な計画が出来ること。又役所窓口との折衝能力が高いこと。

(C)コスト管理能力
示された予算内で、バランス良くコストを配分し、調整する能力。

(D)工事監理能力
工事を良く把握しており、設計図通りに施工されていることをチェックする能力。

です。よって、この4項目について能力の高い設計事務所が、注文住宅の設計において優秀な設計事務所ということになります。
これ以外にも色々なサービスを行っている事務所がありますが(不動産斡旋や、ローン計画サポート、工事職人の手配など)、これらのサービスはあくまでサブ的な存在です。色々キャッチーなサービスを提示しないと他と差別化出来ない、という問題から色々なサービスを行うところが増えてきました。しかし、これらに目を奪われて肝心なところを見誤ると、結果的に良くない家が出来てしまいます。



設計事務所の種類


大きく分類すると3つの様態があります。

(1)下請け型 設計事務所
ハウスメーカーや、不動産屋に付属している、又はその下請けを仕事の中心にしている設計事務所です。パターン化したレディメイド的な内容の仕事を迅速にこなすのは得意ですが、個別のクライアントに合わせた設計や、じっくり時間をかけて詰める設計は不得意です。

(2)組織型 設計事務所
企業型の設計事務所で、複数の建築士(20人程度〜1000人程度)が在籍し、物件ごとに社内でチームを組んで、それぞれのチームの裁量で設計を進めていくスタイルの設計事務所です。利益率の低い住宅はあまり設計せず、ビルや集合住宅、施設などの標準的な設計を得意とします。設計の質は、担当者のレベルによって決まります。作風も担当者によって様々です。

(3)アトリエ型 設計事務所
設計者の名前が事務所名になっているなど、誰の責任による設計なのかをはっきり打ち出しており、代表者自らが設計をする事務所です。オーダーメイドの住宅設計を得意としているのは、多くはこのアトリエ型設計事務所です。事務所によっては住宅以外の建物も設計します。設計の質は、代表者の方針や能力で決まります。(当事務所もこのアトリエ型 設計事務所に属しています。)



設計事務所の時間の使い方


アトリエ型 設計事務所の代表者の仕事は3つ

(1)建築設計の本業
(2)事務所経営(営業・広告活動など)
(3)設計以外、その他のサービス

場合によっては代表者の仕事は、(2)事務所経営と(3)その他が90%で、(1)本業の設計は10%ぐらいしか関わらない、というところもあります。家が完成するまでに使う費用と時間は有限ですから、出来る限り(1)本業に専念してくれる設計事務所が良いのは当然です。ですので、営業・広告活動も大切な仕事ですが、代表者がしっかり計画を考え、図面を描く時間を確保し、全ての図面をチェックしているかどうかを確認することが重要です。

その為には、仕事の数を無闇に増やさない。という事が大切ではないかと思っています。仕事の数が多すぎると、結果的に一物件あたりに掛けるエネルギーが少なくなって、薄味になってしまいます。又、それに付随して本業以外の営業やサービスもどんどん増えていくからです。一つ一つ、丁寧に作ることは物づくりの基本だと思います。例として、私の場合ですと、完全に把握出来る仕事量として、1年あたり設計する住宅5軒を限度にしたいと思っています。

次回は「良い工務店とは?」について書きたいと思います。



バックナンバーリスト

01「家づくりにかかる総費用は?」
02「家を建てる費用」(工事費)
03「家を建てる費用」(設計料)
04「土地選びについて」
05「良い設計事務所とは?」
06「良い工務店とは?」
07「設計事務所への依頼の仕方」




京都の建築設計事務所・波多野一級建築士事務所
A.C.E. 波多野一級建築士事務所

by acehatano | 2008-07-10 20:32 | わかりやすい家づくり入門
2008年 07月 02日
分かりやすい家づくり入門04「土地選びについて」
分かりやすい家づくり第4弾は土地のお話です。土地選び、土地探しはとても難しくて重要なところですので、皆さん色々悩まれます。探し始めて2〜3年悩まれる方も多いです。土地選びに関して、押さえておかないといけない重要な項目は以下です。

(1)相場価格
(2)土地の形状
(3)環境
(4)法令・規制
(5)地盤強度
(6)売り主(不動産屋)の事情

これらの要素が複合的に組み合わさって土地の価格が決まります。では、それぞれの要点を見ていきます。

(1)相場価格について
正確に適正な相場価格は、実はプロの不動産業者にしか分かりません。素人が様々な相場事情を理解するには、数を見て回って徐々に理解するしか無いと思います。しかし、最初に目安として利用するのに有効なのは、

(a)地価公示価格
(b)路線価格
(c)都道府県地価調査

の三つです。それぞれ、(a)は国土交通省のウェブサイト(http://tochi.mlit.go.jp/)、(b)は国税庁のウェブサイト(http://www.rosenka.nta.go.jp/)、(c)はお近くの市役所で確認することが出来ます。(b)路線価の方は少し分かりにくいと思いますので、お近くの税務署に行って聞いた方が早いかもしれません。又、路線価は公示価格から約2割減じた表示となっていますので、目安価格=路線価格×1.25倍、となります。(c)都道府県地価調査で京都市の場合はこちらで見ることができます(http://www.city.kyoto.lg.jp/rizai/soshiki/4-1-2-0-0_2.html)。
ただしこれらは、あくまで目安であって他の条件により実際の価格は変動します。

(2)土地の形状について
整形な四角形、又は十分な広さのある土地なら問題はありません。そのかわり、値段もそれなり高額になると思います。変形敷地、傾斜地、狭小地など建物が建てにくそうなイメージの土地の場合、人気が無く、値段は下がる場合が多いです。しかし、変形敷地や傾斜地、狭小地などは設計の仕方によっては、面白い魅力的な住宅がつくれる場合があり、必ずしも実際に建物が建てにくい訳ではありません。購入に迷った時は、設計力のある設計事務所に相談し、アドバイスしてもらうのが良いと思います。(ステレオタイプな家を大量販売するのが得意なハウスメーカーや工務店などは、変形敷地に対応する特別な設計は不得意なので避けた方が良いと思います。)

(3)環境について
主なチェックポイントは以下です。

(a)交通の利便性
(b)買い物の利便性
(c)住環境(通風、湿気、日照、景観、騒音、防犯、災害等)
(d)医療・福祉施設へのアクセス
(e)子育て、教育環境

出来るだけ敷地周辺を歩いてみたり、インターネットで周辺環境を調べたり、地元の人に評判を聞くのも良いかもしれません。

(4)法令・規制
結論としては、どのような規制があり、どの程度の大きさの家が法的に建てられるのかは、敷地によって様々なので、建築士に相談しないと最終的に分からないと思います。一般的に一番馴染みのある法令は、建ぺい率、容積率などのように、土地面積に対してどのぐらいの広さの建物が建てられるのか?という規制ですね。あと、第一種低層住居専用地域、等の用途地域による規制。これは、ある程度の目安にはなりますし、大きな問題が無い場合そのままの数字通りに建てられます。
しかし、建物に関係する法令は様々なものがあります。主なもので、建築基準法、都市計画法、消防法、宅地造成規制法、道路法、駐車場法、自治体の建築条例、景観条例、その他場所によって色々な規制がかかってきます。これらを全て網羅し、役所と折衝し、計画案を考案するのは一般には知られていませんが、意外に大変なことなのです。又、法令の運用次第では、場合によっては建築不可という場合もあり得ます。ですので、設計能力だけで無く、法律にも詳しい設計事務所を選ぶことが大切です。

(5)地盤強度
地盤強度が弱い場合、建物を建てるにあたって地盤改良や、杭を打つ必要があります。しっかり対策すれば良いのですが、購入前に土地の持ち主、不動産屋に地盤の強度について「地盤改良の必要が無いか」聞いておきましょう。地中の見えない部分での欠陥は後々大きな出費が必要になります。不明な場合は、購入前に地盤調査をするのも良いと思います。私の設計事務所では、設計を依頼頂ける予定のお客様には地盤調査と分析のサービスを行っております。

(6)売り主の事情
実はこれが一番相場に影響するところかもしれません。例えば、売り急いでいる物件は安くなりますし、他の人と競合するぐらい人気の土地は高くなります。ただし、本当にお得な掘り出し物は、業者が先に目を付けていますので、一般市場には出ないことが多いです。まずは、買う側が急いで高く買いすぎないように注意しましょう。

以上が一般的に注意する項目です。
しかし、本当に最も重要なのはあなたが「そこに住みたいかどうか?」を自分の本心に聞いてみることです。これは直感的で、ある種動物的な営巣本能に頼るということなのですが、人間だって動物です。今居る場所が自分にとって快適かどうかは、直感で見分けられるはずです。
まず、その土地を初めて訪れた時の印象を注意深く思い出してみましょう。周りの景色や、光の入り方、風の抜け具合、駅から歩いてきた道、など色々と思い出すうちに何となく好印象なのか、悪い印象なのかがぼんやり分かってきます。また、その土地には一つとても気に入った部分があるというのも重要です。その気に入った部分(例えば景色が抜群に良い。等)があれば、他のところは多少悪くても気にならない。・・・と思えるなら、それもあなたに合った土地なのだと思います。




バックナンバーリスト

01「家づくりにかかる総費用は?」
02「家を建てる費用」(工事費)
03「家を建てる費用」(設計料)
04「土地選びについて」
05「良い設計事務所とは?」
06「良い工務店とは?」
07「設計事務所への依頼の仕方」




京都の建築設計事務所・波多野一級建築士事務所
A.C.E.波多野一級建築士事務所

by acehatano | 2008-07-02 15:43 | わかりやすい家づくり入門
2008年 06月 24日
分かりやすい家づくり入門03「家を建てる費用」(設計料)
設計事務所に依頼して家を建てたいという方に対して、家づくりに関わる実用的な豆知識を、分かりやすく解説することを目指す本シリーズ第3回目は設計料です。今回も又ちょっと長いです。

設計料の目安については、最も一般的なのは総工事費の10〜15%前後と言われています。又、この他に床面積や仮定労働日数を基準にしているところもありますが、目安としては上記に近い数値になると思います。

しかし、そのサービス内容の方は千差万別であると思います。設計事務所の所長自らが図面を描き、全てに目を通し、時間を掛けて設計するところもあれば、所長は営業のみで、図面はノータッチで、なるべく時間を掛けずに仕上げてしまうところまで色々です。又、技術力やデザイン能力のレベルも様々です。ですので、金額も大切ですが、内容を確認する方がより重要だと思います。ただ、内容といっても最初は良く分からないと思いますし、言葉のパフォーマンスだけで実は内容が薄い場合もありますので、過去の作品が丁寧に、しっかりと作られていて、かつ自分の感性にフィットするかどうかを確認することも大切です。最初は良し悪しや、好みにフィットするか分からなくても大丈夫です。色々見ているうちに徐々に分かってくると思いますので。そして、なるべく良い物を見ることです。

あと、良く色々なサイトにも書いてありますが、設計施工をまとめてやるような工務店やハウスメーカーでは、設計料が0円だったり非常に安く表示されたりしていますが、これは数字のマジックで、施工費用を水増しして補填してあるか、3日で設計と言われるような簡単設計だったりしますので、元々別物として考えた方が良いと思います。

以下は、A.C.E.波多野一級建築士事務所の場合です。


(1)設計料について

(a)総工事費=1000〜4000万未満の時
木造2階建:総工事費の10%
木造3階建:総工事費の11%
鉄筋コンクリート造:総工事費の11〜11.5%
※鉄骨造、混構造は鉄筋コンクリート造と同率

(b)総工事費=4000万以上の時
木造2階建:総工事費の7% + 120万
木造3階建:総工事費の8% + 120万
鉄筋コンクリート造:総工事費の8% + 120万
※鉄骨造、混構造は鉄筋コンクリート造と同率

(設計料算定例)
総工事費2500万円の時、設計料=250万円(税別)
2500×10%=250万

※上記は一般的な場合です。特別な場合、個別に異なります。



(2)設計・監理内容について

(a)事前調査
・建築基準法、都市計画法、消防法、自治体の条例、その他建築に関わる全ての法規のチェックと報告
・計画敷地に建築可能な最大範囲の検討と報告
・地盤調査立ち会い、及び結果の分析と報告
・その他、敷地に関わる調査と報告

(b)基本設計
・ご要望のヒアリング(家づくりで大切にしたいこと、部屋数、広さ、予算など、自由に多くの思いをお伝え頂きます)
・第一回計画案の提出(配置図、各階平面図、立面図、断面図、CGパース、1/100模型など)
・数回の打合せによる追加要望のヒアリング
・数回の打合せによる計画案の修正と熟成
・構造の基本設計
・基本設計案の確定
・概算工事費の試算
・資金計画の提示(概算工事費+諸費用+設計・監理料)
・基本設計図書提出(配置図、各階平面図、立面図、断面図、CGパース、1/100模型など)

(c)実施設計
・基本設計を元に工事用の図面を作成=実施設計図面
・数回の打合せによる、器具、設備の仕様、詳細部分の確定
・詳細模型の製作(1/50、1/20)
・詳細な構造設計
・実施設計図書の提出
意匠図・設備図(特記仕様書、計画概要書、各階平面図(各階平面詳細図)、立面図、断面図、天井伏図、矩計図、展開図、建具表、建具詳細図、家具図、家具詳細図、部分詳細図、電気設備図、給排水設備図、空調設備図、ガス設備図)
構造図(構造特記仕様書、基礎伏図、基礎断面詳細図、各階軸組伏図、軸組図、部分詳細図、構造計算図書)

(d)建築確認申請
・確認申請図書一式の作成
・役所、確認機関との折衝
・確認申請の提出

(e)工事費の見積
・工務店に見積依頼(1〜3社)
・見積書の価格が適正であるかチェック
・見積書の項目が適正であるかチェック
・見積の分析と結果報告
・目標予算へのコスト調整
・工務店選定への助言
・実施設計図面の追加、修正
・最終実施設計図面の確定
・工務店への工事用図面の提出(図面の種類は実施設計図と共通)

(f)工事現場の監理
・工事前の近隣挨拶
・現場監理(週1〜3回)
・重要構造部を重点監理(基礎、軸組、補強金物など)
・工事進捗状況の確認、工事内容と設計仕様の照合
・工程、施工に関する協議、調整
・基礎コンクリート強度試験及び報告
・中間検査立ち会い、報告
・完了検査立ち会い、報告
・工事写真撮影、提出
・竣工写真撮影、提出

(g)アフターサービス
・家具選定のアドバイス
・インテリアコーディネートのアドバイス
・1年、2年、5年、10年検査
・不具合が生じたときの対処
・将来増改築時のアドバイス

(h)その他個別の設計に関わるサービス
・土地取得前における、敷地に関する専門的アドバイス
・オーダー家具の設計
・オーダー照明器具の設計
・材木屋、銘木屋、工場の見学案内
・京都府内産木材利用の補助金申請
・近県国産木材利用のコーディネート等

※以上は基本メニューです。




バックナンバーリスト

01「家づくりにかかる総費用は?」
02「家を建てる費用」(工事費)
03「家を建てる費用」(設計料)
04「土地選びについて」
05「良い設計事務所とは?」
06「良い工務店とは?」
07「設計事務所への依頼の仕方」




京都の建築設計事務所・波多野一級建築士事務所
A.C.E. 波多野一級建築士事務所

by acehatano | 2008-06-24 03:08 | わかりやすい家づくり入門
2008年 06月 20日
分かりやすい家づくり入門02「家を建てる費用」(工事費)
今回はちょっと長いです。分かりやすくする為に、最初に結論を書きます。
・在来木造住宅の坪単価の平均値は約60万円。価格は性能、グレードに比例する。
・特殊な条件が伴う場合、価格は上昇する。
・良い設計事務所で設計・良い工務店で工事、が結局一番安い。


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■坪単価について
坪単価というのは、家の工事費について、床面積一坪当たりの値段のことです。建物を建てる価格の目安として最も分かりやすいので、広く使われている基準です。(工事費=坪単価×延べ床面積)というように計算します。しかし、工事費に関する業界の常識として「広告で宣伝されている「坪単価」の比較はあてにならない」というものがあります。何故なら工事費というのは

(1)本体工事費 + (2)別途工事費

という2つの項目に分けられており、一般的に使われている「坪単価」とは、(1)本体工事費だけにしか関係していないからです。しかも(1)と(2)に関して明快な区別のルールは無く、何を(2)別途工事にするか?は各業者の判断に任されているからです。ということは、表示上の坪単価は30万でも20万でも可能になります。これでは全く目安になりません。(※ 別途工事の例としては、照明器具工事、空調工事、床暖房工事、屋外電気工事、屋外給排水工事、屋外ガス配管工事、外構工事(門扉、駐車場、庭づくり等)、地盤改良工事、などがあります。これらを全て別途工事にすると、本体工事だけでは実際に住めない家しか作れません。)何だか、JAROに連絡したくなるような話ですね。
坪単価という言葉を聞いた時は、含まれていない(2)別途工事費を確かめることが大切です。

あるていど信用出来る目安としては住宅金融公庫(現:住宅金融支援機構)の平成16年度調査統計による個人住宅の平均建設工事単価です。これは、建設費としての平均値を現しているので実用性があります。これによると、坪単価約60万がおよその目安になります。

在来木造住宅の平均坪単価
・京都府:61.05万円
・大阪府:63.69万円
・滋賀県:55.77万円
・奈良県:58.41万円
・兵庫県:59.07万円

但し、これは住宅金融公庫での4年前の平均値なので、物価の高騰や、お勧め出来る性能を確保するには坪単価60万円以上は必要だと思います。又、高断熱、エコ設備、自然素材による内装など、次世代の標準仕様を考るなら坪あたり5〜10万円以上は余裕を見ておくと良いと思います。(参考:A.C.E.波多野一級建築士事務所が設計した「巴の家」は次世代仕様の高断熱、床暖房、自然素材をふんだんに使用し、坪単価約65万です。)又、建築雑誌などで紹介されている素敵な作品は、中には廉価なものもありますが、坪単価70〜80万以上のものが多いと思われます。

■特殊な条件について
特殊な条件とは、特に建設工事をするに当たって障害となることが予想される敷地条件のことです。代表的なものとしては

・軟弱地盤で、地盤改良工事の必要がある場合
・前面道路が狭い、又は急な斜面地で、工事用のトラックや重機が入れない場合
・山奥にある敷地でアクセスが大変な場合
・敷地が狭く、隣家ぎりぎりで建設する場合
・敷地が広くて、ライフラインを家まで繋ぐのが大変な場合
・敷地が広くて、外構工事費がかさむ場合

等があります。こういう条件での工事価格は、一般的な場合に比べて上昇します。

■安く家を建てる
例えば、坪単価50万円で家が建ったとします。平均よりもずっと安い値段です。しかし、本当に安いお得な買い物だったかどうかは、設計を担当した設計事務所と工事を担当した工務店にしか分かりません。家はおよそ10000点以上の部品によって出来上がっていますので、手を抜くところも沢山あるのが現実です。安く建てたが、壁の中で手を抜かれていたり、地震で倒れたりしては意味がありません。
大切なのは、払った金額に見合うだけのしっかりとした、設計・施工を「適正な価格」でしてくれる、「信用できる設計事務所と工務店」を選ぶことです。その選び方は又、後日アップしたいと思います。



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01「家づくりにかかる総費用は?」
02「家を建てる費用」(工事費)
03「家を建てる費用」(設計料)
04「土地選びについて」
05「良い設計事務所とは?」
06「良い工務店とは?」
07「設計事務所への依頼の仕方」




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A.C.E. 波多野一級建築士事務所

by acehatano | 2008-06-20 18:04 | わかりやすい家づくり入門
2008年 06月 15日
分かりやすい家づくり入門01「家づくりにかかる総費用は?」
日々の楽しい出来事の記事と平行して、設計事務所に依頼して家を建てたいという方に対して、家づくりに関わる実用的な豆知識を少しづつ書いていこうと思います。細部まで詳しく解説するのではなく、家づくり全体の流れと概要について極力簡単に、分かりやすく解説することを目指していこうと思っています。

まず第一回は、「家づくりに必要な費用は、どのぐらいなのでしょうか?又、どんな費用がかかるのでしょうか?」についてです。

大きく分類すると、(1)家を建てる費用、(2)土地を購入する費用、(3)諸費用(税金等その他必要経費)の3種類に分けられます。これらの総額が家づくりに必要な金額になります。

(1)と(2)は、当然必要になるものなのでイメージしやすいですが、(3)の諸費用というのがくせ者で、しかも結構な金額になります(平均100〜150万程度)。又、ケースバイケースでさらに費用が発生することがありますので、資金計画では最初にここを押さえておくことと、余裕を見込んでおくことが大切です。下記を参考にしてみて下さい。(但し、金額は一般的な場合を想定していますので、場合により異なります。)


(1)家を建てる費用(工事費+設計料)
 +
(2)土地を購入する費用
 +
(3)諸費用

工事に関する諸費用
・確認申請+中間検査+完了検査料 : 約5〜27万(建物規模で決まります)
・地盤調査費用 : 約3〜5万
・工事契約印紙代 : 1.5万

ローンに関する諸費用
・ローン契約印紙代 : 1〜2万
・融資手数料 : 約5万〜
・抵当権設定登記 : 約10万〜
・保証料 : ローン金額の約1〜2%
・団体生命保険料 : ローン金額の約0.3%
・火災保険 : 工事費の約1〜2%

入居後の諸費用
・表示登記、所有権保存登記 : 約12万〜
・不動産取得税 : (不動産評価額ー1200万)×3%

その他場合により
・水道負担金
・地盤改良費用
・既存建物解体費用
・地鎮祭、上棟式等の費用
・家具、カーテン等の購入費用
・光ケーブル、CATV引込み費用
・仮住まいの費用
・引っ越し費用

次回は、(1)「家を建てる費用」について要点を書きたいと思っています。




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01「家づくりにかかる総費用は?」
02「家を建てる費用」(工事費)
03「家を建てる費用」(設計料)
04「土地選びについて」
05「良い設計事務所とは?」
06「良い工務店とは?」
07「設計事務所への依頼の仕方」




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by acehatano | 2008-06-15 13:40 | わかりやすい家づくり入門